算数の文章題のあれこれ

基本的な算数の考え方を紹介しています。 中学受験だけでなく、公務員試験やSPI対策などにも役に立つ内容です。

売買損益

売買損益【利益から仕入れ値】

【問】
ある品物の仕入れ値に3割の利益を見込んで定価をつけました。
夕方になっても売れないので2割引きで売ったところ
利益は40円になりました。
この品物の仕入れ値と定価はいくらですか。

【解】
仕入れ値の3割の利益を見込む⇔1.3倍する ←1+0.3
2割引きで売る⇔0.8倍する  ←1-0.2
つまり仕入れ値を1.3倍し、さらに0.8倍して売ったということ。

仕入れ値を1とすると定価は  ←割合の考え方。もとの数は1として考える。
 1×1.3×0.8=1.04
つまり0.04の分が利益ということになる。

0.04が40円にあたるので仕入れ値は
 40÷0.04=1000円

定価は
 1000×1.3=1300円

定価と売値

定価は、店が始めに売るときの値段で、
その定価をを割引きや割り増しして
売ったときの値段を、売値といいます。

品物に付いている値札シールに
印字されている値段は定価で、
タイムセールでその上に
30%オフのシールが貼られると、
そのときの値段は売値となります。

割引、割増が無いときは、
定価も売値も同じものです。



売買損益【割引き・割り増し】

【問】
①1200円で仕入れた品物に2割増しの定価をつけました。
  この品物の定価はいくらですか。

②定価1500円の品物を2割5分引きで売りました。
  この品物の売り値はいくらですか。

③1000円で仕入れた品物に3割の利益を見込んで定価をつけたところ売れないので、
  1割5分引いて売ることにしました。
  このときの売り値はいくらですか。

【解】

 割り増し、割引きは基本的にかけ算。
 2割増しとは1.2倍するということ。

 なぜ1.2倍になるのかというと
 まず2割を小数になおすと0.2。
 2割増しとはつまり0.2だけ増えるということ。
 
 基準となる仕入れ値は1とするので
  1+0.2=1.2
 よって1.2倍することになる。 

 割り増しは、(1+割り増し率)をかけるだけでよい。

 ここで1200円の2割増しが聞かれているので
 1200×1.2=1440(円)


 今度は2割5分引きなので割引率を引けばよい。
  1-0.25=0.75
  つまり2割5分引きとは0.75倍するということ。
よって
  1500×0.75=1125(円)


 割り増ししたものを割引きする問題。
 この問題もかけ算を繰り返すだけ。

 『3割の利益を見込む』=『3割り増し』

 同じことを言い方を変えて聞いているだけ。
なので1.3倍するということ。

つぎに1割5分引きなので、0.85倍すればいい。 

よって
 1000×1.3×0.85=1105(円)
 

売買損益【基本】

売買損益はまず問題文にでてくる言葉を
理解しておくことが重要。

まずは
・原価
・定価
・売上
・利益 
これら4つを理解することが基本。

原価・・・店が問屋から仕入るときの値段。なので仕入れ値ともいう。
     つまり原価と仕入れ値は同じもので、ただ単純に言い方が違うだけのこと。 

定価・・・店で売るときの値段。
     ちなみに売り値とは、実際に店で売られた値段のことだが、
     定価が割引きや割り増しされたときに売り値となる。

売上・・・品物を売ったときの合計金額のこと。
     定価(売り値)×売った個数で求められる。売上高(うりあげだか)ともいう。

利益・・・売上から原価(仕入れ値)を引いた分。
     売上-仕入れ値で求められる。
     仕入れ値の方が大きいときは、損失がでたということ。(損したというだけ)



(例)
『150円で100個仕入れた品物を、180円で100個売りました。』
このような問題があるとき

原価(仕入れ値)=150円

定価(売り値)=180円

売り上げ・・・180×100=18000円 ←定価×個数

利益・・・180×100-150×100=3000円 ←(180-150)×100でもよい